今回紹介するのは、PatternLab for Proteomicsに追加されたインタラクティブ拡張「Spectral Cruncher」です。手作業のキュレーションと計算解析をつなぐ可視化ツールとして、de novoシーケンスタグ抽出、自動スペクトル注釈、ターゲットタグ検索に加え、トランスフォーマー型のフラグメントイオン強度予測器SpecFormerを統合し、装置特異的にインタラクティブ表示します。SpecFormerは複数データセットで学習され、Q‑Exactive+のバルク、Astralのバルク、およびAstralのシングルセル向けに独立モデルを用意し、スパースなフラグメンテーションや低S/N下でも強度を精度高く予測します(LCメソッドやEvosep使用の記載はありません)。
検証では、平均コサイン類似度がQ‑Exactive+バルクで約0.98、Astralバルクで0.91、Astralシングルセルで0.87と高い予測性能を示しました。これにより、曖昧なMS/MSスペクトルの精査やペプチド同定の検証、アルゴリズムの限界把握が容易になり、PatternLab 5.1に無償で組み込まれた統合GUIは、専門家主導の対話型ワークフローの普及と学習環境の提供に貢献します。

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