多重ナノ粒子タンパク質コロナ血漿プロテオミクス

今回紹介するのは、ナノ粒子(NP)のプロテインコロナを用いて血漿中のダイナミックレンジを圧縮し、MSでの検出深度を高めるProteograph Product Suiteの定量性能評価です。著者らはマルチスペシーズのスパイクインを用い、フォールドチェンジの正確性、線形性、精密さ、定量下限(LLOQ)を複数のMSプラットフォームで検証しました。その結果、Orbitrap Astral MSと組み合わせたProteograph XTアッセイで血漿タンパク質を7,000種超同定し、深度面での優位性を示しています。

混合種の希釈実験ではフォールドチェンジの正確性を維持しつつ、同一誤差閾値でNeat plasmaワークフローの3.5倍多くのタンパク質を定量しました。Orbitrap Exploris 480 MSでも同様の定量精度が得られ、異なるプロテオーム背景の影響も受けにくいことが示されています。さらに、10万検体超を支え得る4つのNPバッチ間で、タンパク質強度のCV増加はわずか4%にとどまり、スケール化に耐える再現性を実証しました。これらの結果は、Proteograph Product Suiteが深いカバレッジと定量の正確性・精密さを両立し、集団規模の血漿プロテオミクスやバイオマーカー探索を後押しする基盤となり得ることを示します。

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