若年冠動脈疾患の唾液細胞外小胞タンパク質指標

figure
出典:論文ページ

今回紹介するのは、若年~中年の冠動脈疾患(CAD)患者の唾液由来小型細胞外小胞(sEV)に着目し、非侵襲的なタンパク質シグネチャーを探索した研究です。18~65歳のCAD患者20例と年齢・性別をマッチさせた健常者20例から唾液sEVを回収し、差速超遠心とスクロース密度勾配で精製、TEM/SEMとNTAで粒子を可視化・定量、Flotillin-1、TSG101、CD63でウェスタンによりsEVを確認しました。プロテオーム解析はラベルフリーのLC–MS/MS(Orbitrap)で実施し、Proteome Discoverer 3.0とMetaboAnalyst 6.0で統計・機能解析を行っています(Evosepの使用記載はありません)。

結果として506種のタンパク質を同定し、そのうち18種が有意に変動しました。上昇は主にCystatin-S群(CST1/CST2/CST4)、S100タンパク質、α-アミラーゼ、Gelsolin(GSN)で、低下は血清アルブミン(ALB)とアポリポタンパク質A1(APOA1)でした。これらは炎症や唾液分泌機能に関与し、CADと関連する唾液sEV特有のプロテインシグネチャーを示唆します。本研究は唾液sEVを用いた若年CADの非侵襲的バイオマーカー探索に新規性を示し、特にCystatin-Sの診断マーカー候補としての可能性を提示しましたが、より大規模コホートでの検証が今後の課題です。

▶ 論文リンク(外部)

Tags:

Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です