血漿プロテオミクス結核診断予後指標

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今回紹介するのは、血漿プロテオミクスを用いて活動性結核(ATB)、潜在性結核感染(LTBI)、非結核性抗酸菌症(NTM)を分子レベルで弁別し、併せて病勢進行や治療応答に関わるバイオマーカーを探索した研究です。ラベルフリー定量によりATB、LTBI、NTM、治癒後患者(CP)、健常者(HD)の5群の血漿を解析し、FC>1.5または<0.67、P<0.05で差次的発現タンパク質(DEP)を抽出、GO/KEGG、STRINGネットワーク、Mfuzz動的クラスタリングで特徴付けました。測定の信頼性はPearson相関、ペプチド分布、分子量分布などの多面的QCで確認し、標的タンパク質についてはELISAで群間の発現を評価しています。

その結果、5コホート合計で1,338種の非冗長タンパク質を同定し、ATB・LTBI・NTMの3比較で計142種のDEPを見出しました。これらは主に細胞外領域に局在し、ATB–LTBIではA2MやIL-1R2など炎症応答、TGM3やKRT3など上皮バリア機能に富む27種、ATB–NTMでは免疫グロブリン軽鎖(IGLV2–11)や自然免疫エフェクター(S100A8)を含む69種が特徴的でした。NTM–LTBIでも46種のDEPが検出され、これらのパネルはATB/LTBI/NTMの分子学的鑑別系の構築に資するとともに、病態進行や治療反応性の評価に向けた候補バイオマーカー群を提示しています。

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