
今回紹介するのは、血漿プロテオームを多面的に計測し、説明可能AI(XAI)で特徴選択と解釈を行うことで、肺がんの分子的シグネチャーを同定した研究です。490例の肺がん患者と124例の年齢・喫煙歴などをマッチさせた対照から、データ非依存型取得の質量分析(DIA-MS)とProximity Extension Assay(PEA)を組み合わせて解析し、機械学習モデルで肺がんを予測しました。その結果、AUROCはDIA-MSで0.91(95%CI: 0.88–0.93)、PEAで0.97(95%CI: 0.92–0.98)を達成。XAIによりモデルと一貫して寄与する特徴のネットワークが可視化され、感染や炎症応答に関連する分子群が中心的であることが示されました。
さらにDNAアプタマーを用いたプロテオミクス法を導入し、プラットフォームをまたいで整合するコンコーダンス・パネルを策定。このパネルはDIA-MSとPEAの双方でAUROC 0.88(95%CI: 0.80–0.90 および 0.81–0.95)を示し、測定法が異なっても再現性の高い識別能を持つことが示唆されました。これらの結果は、DIA-MSと抗体ベース/アプタマー計測を統合し、XAIで特徴を絞り込む戦略が、LDCTを補完し得る血漿バイオマーカー群の頑健な同定に有用であることを示しています。なお、使用MS機種やLCメソッド、Evosepの有無は抄録では特定されていません。

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