LCMS代謝物参照ライブラリ作成支援

今回紹介するのは、非標的メタボロミクスにおける同定のボトルネックを緩和するための半自動ツール「metScribeR」です。標準品を用いた保持時間(RT)情報つきの自家製ライブラリは、大規模なMS/MSスペクトルリポジトリを補完しますが、作成に手間がかかります。metScribeRはRパッケージとShinyアプリとして実装され、ピーク検出、フィルタリング、包括的な品質レビューを直感的なUIで支援し、RTとm/zのライブラリ化を加速します。特徴的なのは、MS/MSスペクトルを必須とせずにアダクトごとの同定確率を推定できる点です。

ベンチマークでは、標準品1種あたり約10秒の計算・操作で処理でき、手動アノテーションとmetScribeRのRTは相関係数0.99と高く一致し、品質の低いピークは適切に除外されました。出力はID、m/z、RT、ピーク品質情報に加え、MassBank of North Americaから取得したMS/MSスペクトルを含むCSV形式で提供されます。オープンソースとして公開されており、LC–MSの自家製リファレンスライブラリ構築を効率化することで、非標的データの解釈と化合物同定の実務を実用的に後押しします。なお、特定のMS機種名やLCメソッド、Evosepの使用については本報告からは読み取れません。

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