
今回紹介するのは、DIAプロテオミクスにおけるクロスラン解析を統計的に強化する新手法、DreamDIAlignRです。DIAでは多重化MS2スペクトルをペプチド中心に解析しますが、従来ツールは単一ランの情報に基づくピーク同定に依存し、異質なデータセット間で定量の一貫性が崩れがちでした。解析後にピークや溶出プロファイルを合わせるMBR(match-between-runs)も広く使われていますが、多くはアドホックで、ピーク品質を統計的に管理できず、偽陽性や再現性低下の一因となっていました。
DreamDIAlignRは、ラン間でのペプチド溶出挙動を統合し、深層学習ベースのピーク識別器とアライメントを組み合わせることで、一貫したピークピッキングとFDR管理付きスコアリングを実現します。最先端MBR法を凌駕し、ベンチマークデータセットで最大21.2%、がんデータセットで36.6%多くの「定量的に変化する」タンパク質を同定。既存のDIA解析ツールと互換なMBR実装として機能するため、ワークフローに組み込みやすく、DIA解析全体の信頼性と定量再現性の向上に寄与します。

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